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理美容師情報

全てに意味がある…。

2013年10月10日
SORA HAIR SALON 北原義紀

18歳で理容専門学校に 入ったのは
実家が床屋だったから

やりたい事も別に無かった

ただ東京には 行きたかった
何かが あるんじゃないかと…
何かが変わるんじゃないかと…

父親と母親 従業員のお兄ちゃん
人が入っては、辞め…。
又入っては、辞め…。する
駅前の散髪屋の長男
姉が、2人で
6歳違いの待望の男

可愛がられ 甘やかされ…。

わがままに育ち 小学校では
すぐ切れる性格が、災いして
仲間はずれという 洗練を
受けて 人間関係に悩む…。

かぎっ子なんで 友達いないと
一人で遊ぶしかない…。
気の弱そうな 断わりきれない子を
捕まえて 子分のように従えて
世の中に嫌がられそうな
到底子供では、思いつかないような いたずらを ところ構わず
しでかした。

中学に入り 仲間が出来た
全員 家庭に問題有 だれも
18:00になっても帰らない…。

自分と一緒で 世の中でいう
普通の家庭では、なかった
だから帰らなくても
怒られない
もしくは
気づかれない…。

完全に逸脱し 学校に行かず
夜中まで当て所無くブラブラし
家出してみたり
警察に捕まったり

どうでもよかった。
その日なんと無く楽しければ
よかった。

でも
世の中
捨てたもんじゃなくて
意外に 生きるって素敵かもって
思えるコトもあった…。

中3の担任の先生とクラスメイトが
本当に良い人達で
「学校来いょ~」とか
「勉強教えたるょ 」
必死でかかってきた

面倒くさいけど…。
ひとの優しさを感じた。

お陰で
なんとか無理やり高校に入り
奇跡と言われる卒業を成し遂げ

就職は、まだしたくないから
とりあえず 専門学校へ
はじめは、真面目に通ってみたけど 段々遠のいて
夜は、バーテンのバイト
起きれずに 遅刻…。
結局卒業も延期になり
無理やり頼み込んで卒業させてもらった…。

きちんと履歴書を出して就職なんてあり得ないから

父親の見つけた
東京の 角刈りの達人といわれる
床屋さんに就職した

八畳に6人
二段ベッド  ひたすら練習
コンテスト…。休み…  時々

逃げたろ どついたろ…。

技術で 信頼で 信用で
誰にも この店で
叶わないと思った
だから  負けたくないと
本気で思った。 

死ぬほど練習した…。

24歳  店長に
角刈りチャンピオン!
けれど  見えた世界は違った
そこは、ゴールじゃなかった!

東京の 父と母の師匠と奥さんに
別れを告げて

とりあえず入りたい店に入れなかったから
唐突にLondonに行ってみた…。

昔 親父が しつこく
海外ぐらい行けって
言ってたしな…。

すぐ帰りたかった
喋れない 働けない…。

居る意味は、あっても
そこに居続ける意味は  なかった
楽しかったけど刺激受けたけど
一年で帰国 
熱い仲間に会えてよかった。

後々 Londonにいた
時間の意味がわかった…。

26歳  希望の店に入れた
もちろん アシスタント
一年生と一緒に朝練シャンプー。

年下の先輩に コーヒー買ってきて
とか…。
床屋でしょ 刈り上げうまいから
いいじゃん  とか…。

センスがないとか…。
辛くてもう逃げたかった

いっぱい考えた
色んなこと考えた…。

思いついたこと
全てやってみた…。

【あしたやろうは馬鹿野郎】

2年で スタイリスト全体で
売り上げがTOPになった…。

気付けば
お店を仕切る立場になっていた
楽しいことも悔しい事も

色々あって…。

仲間と独立 31歳

2年で拡張移転
その後2年で2店舗目
またその後二年で3店舗
スタッフ40名

10年…。

順調にみえて
結構大変だった 

必死で  乗り切って
今も  必死で やりくりして…。

【今日の安心 明日の不安】

3年前  親父が死んだ
体調が悪いと聞いてから
たった三ヶ月で あっと言う間に
いなくなった…。

最後の一ヶ月
毎週 東京から 新幹線に乗って
大阪に 会いに帰った。

病床でいろんな話を聞いた
不思議に家族の溝が
ドンドン埋まって行った…。

入院してから
二度 親父の髪を切った

最後の一回
切り終ってから

親父は言った

「髪切ってもらうって
      気持ちええな~ 最高や」

後ろで 涙が止まらなかった

必死で
「 そやな…」
それが精一杯の返事だった

10日後  旅立った

人生最後のCUT…。

親父の息子でよかった。

50年
鋏を持ち
子供三人を育て
弟子に技術を伝え…。

父親の死から

自分が40歳手前で
気付いた事

人生は
いつか終わりをむかえる…

だからこそ

【一日一生】

その瞬間を大切に生きるコト

当たり前のコトに感謝して

【ありがとう】

の言葉を大切にする

美容師は
人々の容姿を綺麗にするコトで
沢山の心を綺麗にする

綺麗な心が 世界に溢れれば
沢山の幸せが 生まれる

先人から学んだ技術
仕事へのこだわり
想い
それを沢山の人に伝え

美容の素晴らしさを知ってもらう

【温故知新】

沢山の子供達が 美容師を夢とし

美容を目指した人が
離職しない環境を創る

訳あって 
職を離れたひとの現場への復帰

美容に
一番大切なこと

【ひとつひとつを丁寧に大切に】

その想いが未来を創る。

人生の中の
良いコトや残念なコト
笑顔 も  涙も

全てに意味がある…。

生きていれば
きっと
その意味が わかる時が必ずくる

新しいコトをはじめるには

何故?という 疑問を常にもつ
感じることを忘れない
目標の先に夢を持つ
自分を信じる

そうすれば
はじめたつもりが無くても

すでに はじまっている

全ては ひとの心の中に…。

未来へ続く…。

 

SORA  代表取締役社長
北原義紀

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